前回サブキャラクター賞に輝いたふたりが、主演賞を受賞!!
“第3回声優アワード”授賞式が、2009年3月7日、東京・秋葉原のUDXシアターにて開催された。声優アワードとは、その年度に“最も印象に残る”声優や作品を対象に、その業績を称える本格的な、声優を対象とするアワードとして創設されたもの。2006年に創設され、3回目を迎えた。今回は授賞式の模様と受賞者コメントを紹介する。

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フォトセッションで一堂に会した、受賞者とプレゼンターたち。若手の人気声優たちと、アニメや洋画吹き替えの歴史を支えてきた名優たちが一同に介した。(※画像クリックで拡大されます)
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“第3回声優アワード”各賞の授賞者は以下のとおり。主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、新人男優賞、新人女優賞、歌唱賞、パーソナリティ賞については、2008年に発表された作品中での活躍を基準に、各投票サイト・施設にて行われた一般投票と、選考委員会による選考で最終的な受賞者を決定。特別功労賞、功労賞、シナジー賞、富山 敬賞(話題賞)に関しては、選考委員会が顕彰する。2009年からは英語版公式サイトにおける、海外ファンからの投票に基づいた海外ファン賞が新設されている。授賞式では、若手声優たちがドレス姿や着物姿で華やかに、初々しく受賞のコメントをする一方、功労賞授与では、声優界の歴史を支えた名優たちが、ウィットに富んだスピーチを披露。若手声優たちも、その歴史の重み、深さを感じている様子だった。
第3回声優アワード受賞者 |
主演男優賞
| 神谷浩史
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主演女優賞
| 釘宮理恵
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助演男優賞
| 井上和彦
杉田智和
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助演女優賞
| 遠藤 綾
沢城みゆき
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新人男優賞
| 岡本信彦
梶 裕貴
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新人女優賞
| 阿澄佳奈
戸松 遙
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歌唱賞
| 中島 愛
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パーソナリティ賞
| 神谷浩史
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特別功労賞
| 武藤礼子
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功労賞
| 内海賢二
永井一郎
富田耕生
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シナジー賞
| 鉄腕アトム
清水マリ、勝田 久、水垣洋子
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富山敬賞(話題賞)
| 山寺宏一
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海外ファン賞
| 福山 潤
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●”第3回声優アワード”受賞者のコメント(登壇順)
新人女優賞 |
阿澄佳奈 | まずは本当にこれまで出会ってきた皆様に「ありがとうございます」と感謝の意を伝えたいです。まだまだ未熟な私ですが、声優・阿澄佳奈としてここに立たせてただきまして、ご挨拶させていただけることを本当に光栄に思っています。これからももっともっと勉強して、皆さんに力を、心をお届けできるような声優になりたいです。これからも応援よろしくお願いします。
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戸松 遙 | この賞をいただくことができたことを本当にうれしく思っております。皆さんのおかげだったり、影から支えてくれた家族のおかげだったり、本当にたくさんの方のおかげだと思っています。この賞をいただくことができて、誇りに思うと同時に、これで満足せず、新たなスタートと思ってがんばっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
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新人男優賞 |
岡本信彦 | イチバンに来るのは緊張という感情なんですが、感謝の気持ちがそれを上回っています。父と母や、プロ・フィットという事務所や、関わってくださった皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです。この世界でたくさんの役者として尊敬できる先輩に出会ったので、僕もそういう存在、人間になっていきたいです。
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梶 裕貴 | この賞をいただいて、本当にうれしく思います。2008年は僕にとって、いろいろな体験や経験ができる年でした。その経験で学んだことを活かして、立派な役者・人間になっていければと思います。この賞は僕の力というよりは、関わってくださったすべての方や、応援してくださった方たちのおかげだと思います。感謝の気持ちを伝えたいと思います、本当にありがとうございました。
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パーソナリティ賞 |
神谷浩史 | 高いところから失礼します、神谷浩史です。ラジオは僕にとって特別なメディアで、子供のころテレビが一家に一台だった時代、ラジオは僕にとって初めてひとりで楽しめるものでした。そうしたラジオに関われていることを本当に幸せだと思います。僕が関わらせていただいているすべてのラジオ番組のスタッフ、そしてパーソナリティー、そして何より番組を聴いてくださっているすべてのリスナーの代表としてこの賞を受け取らせていただきたいと思います。
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歌唱賞 |
中島 愛 | すごく胸がいっぱいです。とてもうれしいです。この賞をいただくことができたのは私ひとりの力ではなくて、私を支えてくださったすべての方のおかげだと思っています。『マクロスF(フロンティア)』の河森正治さん、菅野よう子さん始め、たくさんのスタッフの皆さん、キャストの皆さん、そしてファンの皆さんに改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。ほんとにほんとにどうもありがとうございました!
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シナジー賞 |
鉄腕アトム |
清水マリ | 今日は本当にありがとうございました。最初にアトムの声を出したのは昭和37年の秋でした。アトムのパイロット版に声を入れて、手塚先生が「ああ、アトムに魂が入ったよ」と言ってくださったのが最初でした。いままでなんだかんだでアトムと付き合ってきました。本当に長いことありがとうございました。手塚先生に本当にお礼を言いたいと思います。これからもいろいろなところで頑張っていきますので、よろしくお願いします。
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水垣洋子 | ウランです。若いころにこんなすばらしい作品に出会って、何十年もたってこんな素敵な賞がもらえるなんて夢のようです。皆さまのおかげです、ありがとうございます。原点に戻ってまたがんばっていきたいと思います。
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勝田 久 | 「わしゃ科学省長官のお茶ノ水じゃ!」。皆さんごきげんようお久しぶりですね。こんな立派な賞をもらってしまいありがとうございます。ジジー賞なのがちょっと気になりますけど、正真正銘のジジーでして、来月になると私は82歳です。声優生活60年でいろいろありましたが、お話しているとたいへんなのでここまでにします。けれど、手塚先生にお礼だけ申し上げたいです。「手塚先生、お元気……お元気はないか、描いてらっしゃいますか? 僕も恥ばっかりかいてます。今回賞をいただきました。すべて先生のおかげです。先生との出会いがこんな幸運をもたらしてくれたのだと、感激しております」。
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特別功労賞 |
武藤礼子 | 特別功労賞は故人に贈られる賞のため、会場には、青二プロダクション常務取締役・小林孝作氏が来場。「この賞をいただいて、本人がいちばん驚いているかと思います。家族の方もよろしくと言っておりました。本当にありがとうございました」とコメントを遺した。
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功労賞 |
富田耕生 | ちょっとなんか照れるというか、おもはゆいですね。今日は“特別”功労賞ってのがついてなくてよかったなと。もう近いんじゃないかと思うので(笑)。富山 敬がいただいた賞でね、たいへん懐かしく思い、武藤礼子の顔を見て懐かしくてね……今日は本当にありがとうございました。
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内海賢二 | ほんとにどうもありがとうございました。こんな私にこんな素晴らしい賞をくれるなんて、生きててよかったってことですよ。ほんとに私を育ててくれた業界の皆様、感謝しております。それから私のよきパートナーである奥さんにも、ひとつありがとうございます。皆さん、我々受賞者だけでなく、声優業界、これからも応援をよろしくお願いします! 今日は本当にありがとうございました!
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永井一郎 | この年でこんな感激があるとは思いませんでした、ありがとうございました。私を支えてくれた方、声優の仲間たち、本当にありがとうございました。長くやってないともらえない賞なので、この仕事を命ある限りやっていこうと思います。400(歳)までいきます。
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富山 敬賞(話題賞) |
山寺宏一 | おっはー! 非常にうれしく思ってます。何よりも富山 敬さんの名前を冠した賞ということで、僕は子供のころから本当に富山さんが大好きで憧れていました。業界に入ってからも共演させていただいてコンビの役もやらせていただいて、みんなでは飲みに行くんですが、一度だけふたりでご飯を食べさせていただいいたことがありまして、「山寺君いいよ、これからも頑張って」って言っていただいたことがありました。子供のころから富山さんの真似をして育ったのが、僭越ながら富山 敬賞という賞をいただきました。いろんな番組にちょろちょろ出させていただいていますけれど、すべてのスタッフよりもまず自分にありがとう。……すいません、冗談です!! しかしなんと言っても11年まえに『おはスタ』に出していただいたのが大きなきっかけだと思うので、スタッフ、関係者にありがとうと言いたいと思います。これからも富山 敬さんの名前に恥じないように頑張って、最終的な目標は、ここで功労賞をいただくことです! 長くやっていくことはたいへんなことなので、これからも長く一線でやっていきたいと思います。
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海外ファン賞 |
福山 潤 | 本当にびっくりすることがこのところ続いておりまして、毎日のようにアフレコさせていただいています。2年まえにここで受賞させていただいたときに、こんな瞬間が来るとは思っていなかったと言いましたが、今度はまさか海外から、見てくださっている方に選んでいただいた賞ということで。僕らは日本語で喋って作品に命を吹き込んでいる中で、まさか言葉の壁を越えて支持してくださって、耳と気持ちを傾けてくれるとは、本当にただただうれしく思います。作品を作ってきたすべてのスタッフと共演者、すべての見てくださったファンの皆様にお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
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助演女優賞 |
遠藤 綾 | すごくうれしいです。2008年に演じさせてもらったキャラクターたちは、私が声をあてるまえから本当に魅力的で、私は少しそれに加えさせていただいただけです。いただいた賞にふさわしい役者になれるよう頑張りたいと思います。
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沢城みゆき | 客席にいるときは緊張するなと思ってたんですが、いまは功労賞の大先輩方のパワーに圧倒されてしまって。ほとんどの方と初めて御挨拶させていただいたんですが、お顔を見ると緊張するのに、お声を聞くと本当に聞きなれた声で、気安く話しかけてしまいそうで、「いけないいけない」と思いながらごいっしょさせていただきました。あの方たちと同じ賞をいただいたということを考えながら演じていかなければいけないなと思いました。私自身はこういう公の場が苦手なんですが、マイク前でだけは恥じることなく一日一日演じていきたいと思います。
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助演男優賞 |
井上和彦 | ありがとうございます、本当にうれしいです。こういう素敵な賞をいただけるとは思ってもみなかったです。僕は仕事が楽しくて、毎日毎日こういうお仕事をやらせてもらって幸せだなと思いながら、毎日心を込めて芝居をやってる、それだけなんですけど、皆さんの言葉を聞いてると、本当にスタッフと皆さんのおかげなんだなと改めて感じました。これからも精一杯、心から芝居をやっていこうと思います。36年まえに僕をこの世界に導いてくれた永井一郎さんに改めて感謝したいと思います。ありがとうございました。
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杉田智和 | このような栄誉ある賞をいただいて、たくさんのスタッフの皆様、共演者の皆様、投票してくださったファンの皆様の支持あってこそだと思います。(声優アワードの赤いトロフィーを指しながら)なんとかキャプターのステッキみたいなのがございますが、この燃える血潮のようなたくさんの人の思いがつまってますから。このステッキ20キロぐらいありますからね。なーんてね。ありがとうございました。
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主演女優賞 |
釘宮理恵 | 本当にありがとうございます! 好きなことをしてこのような立派な賞をいただけるなんて、本当に光栄に思っております。素晴らしい作品とキャラクターに数々巡り合って、応援してくださる皆さん、テレビの前の皆さんと少しでも心の交流ができているということが、この職業につけて、本当に幸せなことだと思います。これからも自分を磨いて、精一杯頑張っていきたいと思います。
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主演男優賞 |
神谷浩史 | たびたび高いところから失礼します。本当に感激と緊張のあまり、言葉がうまく出てきません。すべての方々に感謝しております。その中でも『夏目友人帳』の緑川ゆき先生、『さよなら絶望先生』の久米田康治先生のふたりに最大の感謝をしたいと思います。僕がここに立っていられるのはおふたりのおかげです。神谷浩史、これからもずっと声優です。本当にありがとうございます!
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